2005年 12月 21日
「惑星ソラリス」<LD>(タルコフスキー15)
当初、女優の役(妻ハリー)はスウェーデンのベルイマンの映画に出ているビビ・アンデションを想定していたのだが、外国人ゆえうまくゆかず曲折のうえナタリア・ボンダルチェクに決まった。タルコフスキーは満足していたはずだが、後になると批判的に“演技過剰”と書いている。でもボクはナタリアが好きだ。彼女なしにはこの映画は成立しない。
タルコフスキーはこの映画より次に撮るべき「白い日」について、日記に熱心に書き込んでいる。「白い日」は改題されて「鏡」となった。「惑星ソラリス」には「ソラリスの星のもとで」という先行するSF小説の原作があるわけで、タルコフスキーとしてはおもしろくなかったのだろう。
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ロシア(旧ソ連)の映像詩人、アンドレイ・タルコフスキー監督が1972年に撮った哲学的SF映画の傑作「惑星ソラリス」(ソ連、165分、原作=スタニスワフ・レム「ソラリスの陽のもとに」)。この映画は、人類と知的生命体であるソラリスの海とのコンタクトを巧みに描き出し、宇宙とは、人間とは何かを壮大に追求している。72年のカンヌ映画祭で審査員特別賞を受賞した。... more