2017年 03月 04日
夢千夜一夜【第139夜】 iPon
衆議院の予算委員会で明日質問をしてほしいと指名される。
なぜそんな役割が回ってくるのかわからないが、何か質疑の項目をすぐ作らなければならない。
ふと見ると、自分用のパソコンがなくなっている。
困るには困るが、まあパソコンがない時代は皆
手書きでやっていたわけで、それほど困るというわけでもない。
小泉首相は介護保険法が成立したころ、まさかこんな法律を作ることになるとは、と感想を述べた。
つまり、従来、個人や家族が担ってきた介護が、一部社会化されたということ。それはすなわち、従来の政権党の考えからはみ出した、どちらかと言うと野党側の発想だったからだろう。
国や自治体が税を使ってやる福祉ではなく、篤志家が行う慈善事業でもなく、保険料の上に成り立っているという点を、今更ながらでももう一度考えてみたらどうか。小泉首相も自分の家庭に老人介護の事実を抱えていたので、従来の発想を離れた現実的な政策選択ができたのだろう。
社会化の政策を進めると、常に、そんなことをすると伝統的な日本の良き家庭がこわれてしまうという、反対者の意見が出る。介護保険制度の時も同じだった。しかしそういう声はほとんど無視された。そもそも、伝統的な日本の良き家庭などというものは、すでに存在していない。
当時から介護職の待遇が悪すぎるという指摘があり、今は保育士の給与水準が低すぎるという話がある。野党の話を聞くと、税を投入する政策ばかり言うが、だいぶ頭がおかしいのではないか。
保険制度の趣旨をもっと広げて、無償の慈善や、民間資本の商行為、あるいはクラウドファンディングなども巻き込んだ社会政策があってしかるべきで、国の役割は法的スキームを示して議論することだろう。
などと考えていたが、明日の朝から始まる予算委員会になぜ自分が出席しなければならないのか更に理解できない。けっこうまじめに考えたのに、無駄な時間だったかと思うと腹が立ち、愛人をつくりたくなる。