夢千夜一夜【第275夜】 ライカ ズミルックス f1.7/23mm ASPH


【第275夜】

仕事が終わったので、業者の車に便乗して帰ることにした。雪が少々積もっているが、静かな夕べだ。少し食事でもと思って運転手を見ると、ずっと眠っていたようだ。いかに自動運転とはいえ、ずっと寝ていていいものだろうか。

不安になって窓の外を見ると、数人の釣り人が海に向かって竿を出している。人々や、道路に置き竿をしているところのそのギリギリのところを走っているのでとても危ない。

そうしているうち、雪道をふらふら歩いている人をひいてしまった。車にひかれても起き上がっているので、重傷ということではなさそうだが、顔に雪がぴったりと仮面のようにくっついてしまっている。三人巻き込んだようだ。その周りにたくさんの漁師のような風体の男たちが、無表情で立っている。何かの行事が終わった後のもようだ。

さて事件の後始末だが、直接は運転手の問題ではあるにせよ、包括的な責任は免れ得ないだろう。なんとか運転手に全責任をおっかぶせるずるい方法をいろいろ思案する。

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by kugayama2005 | 2017-05-12 12:05 | Trackback | Comments(0)

君の名前の意味を聞いたら “山のきつね” まき毛はいかんせん狐色 瞳は草の緑をうつす好奇心。


by kugayama2005