仏フィリップス1962なのである。ゲゲゲのきたろうではない。ブリジット・バルドーなのである。B.B.はインタビューに答えてこんなことを言っていた。「わたしマリリンに一度だけ会ったことあるのよ。あるホテルの化粧室でね。彼女もわたしに気付いて、にっこり笑っていたわ。彼女こそほんとに可愛い人ね。わたしはあんな人にはなれない」。すなわちB.B.は自分の限界を確実に認識していたのである。パリのブルジョア家庭にうまれたB.B.は、マリリン・モンローにはなれないのである。後年、動物保護にのめりこんだのも、仮象の人生に飽き飽きしたからではないか。