能「頼政」について(続き)3
世阿弥「鵺(ぬえ)」のあらまし:
1「平家物語」では、頼政が天皇や高位高官に名を知られ、出世したきっかけの「鵺退治」として語られている。
2 しかし、世阿弥の能ではそうではなく、船に乗せられ棄てられた鵺の霊が、芦屋の浜に流れ着き、さらに沖へと消えていく情景が演じられる。
3 突然射落とされ、死骸を流された(鴨川〜淀川〜海へ)鵺の霊も、「草木国土悉皆成仏(草木や大地という非情なものもすべて成仏する)」と言うように、この世そのものが悟りの世界なのだ。
4 能「頼政」で頼政の無念の死を修羅として描いた世阿弥は、「鵺」では、頼政に射落とされた鵺でさえ成仏するのだ、と言う。
鳥撮り復帰! ヒヨたんとカンザクラ
EOS 5DS R/EF400mm F5.6L USM