【第325夜】
長い長い、予算折衝も終わった頃だった、数人の人たちが部屋に残って疲れ果てている。テレビでは誰かが忖度の話をニュースとして話し、映像が流れている。普通の給与所得者が、忖度なしで生きられるのか。そういえば、昨夜もらった食べ物はどこへいったんだろう。サメのようなコチのような、三匹の魚だ。何か生煮えのようで、そうだったから冷蔵庫に入れたんだろうか。とりあえず、いろいろなものを持って引き上げることにした。ホールではまだ数人の人だけが、じっと黙って座っている。敗北か。こんな日がまだまだ続くんでしょうか、いや、もう終わりでしょうと、誰かが言っている。