2018年 08月 21日
2018日記【003】シャンカラの不二一元
2018日記【003】シャンカラの不二一元
釈迦入滅後、56億7000万年後に弥勒菩薩が新しいブッダになると言われている。50億年というのは、実は太陽が誕生して今約50億年が経っており、最終的に太陽が爆発して終わる(矮星になる)のがさらに約50億年後だという。
弥勒菩薩がブッダとして現れる時は、太陽が膨張して地球が燃えカスになり、遠い軌道に吹き飛ばされている時なのだ。
インド人の考えることは恐ろしい。
東大寺の盧舎那仏の開眼供養は、西暦752年にインド僧の菩提僊那(ボダイセンナ)を招いて行われた。菩提僊那はインドからヒマラヤを越えて唐に来ていたところ、入唐していた日本人に請われて来日した。もちろんインドにはおろか唐にも帰れず、日本で死去している。
インド人はえらい。
ところで菩提僊那とまったく同時代に、シャンカラという人がインドにいて、古代のヒンドゥー教をひもとき、不二一元(ふにいちげん)論を推し進めた。
不二一元というのはブラフマン(宇宙の根本原理)と、アートマン(自己の本体)とは同じものだという考えで、漢語訳では梵我一如と言うらしい。そうは言っても、この濁世を生きている我々は、宇宙の根本原理と自分が一体だとは思えないのだが、それは無明(無知)に妨げられているからだそうだ。
菩提僊那とシャンカラが、もしかして知り合いだったかも知れない、などと夢想する。シャンカラは仏教に好意を持っていたようだし。
それで、前記ペンローズの「量子・意識論」というのは、「ブラフマン・アートマン論」と似ていることではないかと気付いて、暑い中ちょっと寒気がしたのだった。
【写真】天竜浜名湖鉄道/夏
OLYMPUS PEN-F/Kodak Cine Ektar Ⅱ Lens 25mm f/1.4