2019年 06月 30日
2019日記【180】斉明(天智・天武)持統期に至るまでの私的妄想 100
白川静氏は、屈原の時代について、
「楚が列国と対峙し、競合するために古い氏族制的な形態から法家的な専制王政を志向したとき、古代集団(坐祝集団)は都を追われ、諸処の聖地を彷徨しながらついに崩壊する」、と指摘して(「初期万葉論」)、
屈原と柿本人麻呂を比較している。
◾️古い氏族制的な形態→法家的な専制王政
は、まさに持統期の律令制確立と同じだ。さらに、
古代集団(坐祝集団)=ヤマトにおいての呪歌の担い手とすると、柿本人麻呂が都から消えていった経過にも重なる。