2006年 03月 09日
MAYSA(マイーザ)「夜のカンソン」(アナログで聴いてみよう40)
このアルバムは、入門篇のような構成の日本版で、サンバ歌謡(カンソン)以外に、サンバの定番「Tristeza」やフランス語で歌っているシャンソン「Ne me quittes pas」などが入っていて面白いし、ろうそくの炎のような“ゆらぎ”のある彼女の声をなまなましく感じることができる。なお、日本を初めて訪問したブラジルの有名歌手はマイーザだということ。1960年、レアル航空の日本への初航行を記念してだそうだ。その際、NHKのインタビューがあり、マイーザが一曲歌うまえにコニャックをグビッと一飲みしたのでNHKのヒトは仰天していたそうだ。
(注)ボサノヴァの誕生はレオン家のサロンでではなく、ジョアン・ジルベルトがアントニオ・カルロス・ジョビンを訪問し、ジョビンが「想いあふれて」(詞はヴィニシウス・モライス)をジョアン・ジルベルトに提供した時、とされている。しかし、レオン家にふらりと誰も知らないジョアン・ジルベルトが入って来て、今でこそだれしもそれがボサノヴァだと知っているそのスタイルで歌いだした日は、ボサノヴァにとって特別な日とされている。
