2022日記【171】お釈迦様、最後の旅33


お釈迦様は街道を歩いていたが、道を外れて一樹のもとに座り込んだ。


お釈迦様「さあアーナンダよ、水を汲んできてほしい。喉が渇いたのだ。水を飲もう」


アーナンダ「お釈迦様、今、街道を多くの車が通って行きました。そこの流れは浅く、車輪にかき乱され、濁っています。お釈迦様、例のカクッター川の近くまで来ておりますから、少し進まれてあの川の冷ややかな清い水をお飲みになり、沐浴されてはいかがですか」


お釈迦様「いやアーナンダよ、今、水を汲んできてほしい。私は渇いた。水を飲もう」


アーナンダは、お釈迦様に言われて仕方なく、鉢を持って近くの川に行った。先程、車の車輪でかき回され、濁っていた浅い川だが、今見るととても澄みきっていた。アーナンダは水を汲んで、お釈迦様に差し上げた。


アーナンダ「ああ、先ほどまであんなに濁っていた川が、今行った時は清く流れていました。これもお釈迦様の不思議な力によるものでしょう。さあお釈迦様、水をお飲みください」


中村元氏は「後代の経典にあるような神格化されたものではない、人間ブッダが、病をおして休み休み故郷へ向かうリアルな描写」(「ブッダ伝」)としている。もともと仏教は、お釈迦様や仏の像をつくって崇拝するということはしていない。


■TOKYO雨季雨期/Apo-Macro-Elmarit-TL 60/f2.8 ASPH.Leica TL
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by kugayama2005 | 2022-06-21 17:01 | 2022日記 | Trackback | Comments(0)

君の名前の意味を聞いたら “山のきつね” まき毛はいかんせん狐色 瞳は草の緑をうつす好奇心。


by kugayama2005