2022年 06月 26日
2022日記【176】お釈迦様、最後の旅38
お釈迦様は横になって、アーナンダにおっしゃった。「アーナンダよ、諸行は無常である。如何にして滅しないことがあろうか。アーナンダよ、だれもが修行に遍歴し、信心があって死ぬのなら、天界に再生するだろう」
アーナンダ「お釈迦様、ところで女性に対してはどうしたら良いのですか?」
お釈迦様「女性を見てはならない」
アーナンダ「もし見てしまったら、どうしましょうか?」
お釈迦様「アーナンダよ、見てしまっても話してはならない」
アーナンダ「しかし、女性から話しかけられてたら、どうしましょうか?」
お釈迦様「母のごとき女性には母の念を、姉妹のごとき女性には姉妹の念を、娘のごとき女性には娘の心を起こしなさい。アーナンダよ、用心せよ」
※お釈迦様が、諸行無常と天界への再生を説いているのに、アーナンダは「女と接触したらどうなるか」と質問する。アーナンダはすごい美形で、托鉢に出ると女性の追っかけが多数出没したらしい。それで、心配になったのだろう。一休宗純は「紅灯のちまたに托鉢に出た時は、笠を目深にして女の方を見てはいけないが、ちょっとだけ見る」などと言っている。
※女性を「見る」というのは、「逢ひ見ての のちの心に くらぶれば
昔はものを 思はざりけり」にもあるように、単に「見るだけ」ではないはずで、アーナンダも「見ただけ」ではないはず。それで切羽詰まってお釈迦様に告白しているのだろうが、お釈迦様はわざと「見ても話すな」などと言ってアーナンダを困らせる。