2022日記【209】境界と自由395


Puranānūru#201


次は同じKapilar(カピラール)による#201の詩。カピラールはパーリ王没後、パーリ王の娘ふたりを預かって小国を巡っていた。#109とは違い悲壮な詩。



諸侯が誰かと問う彼女らは王の娘

かの王は求めに来た者に街を与え

香草酒の献上者には戦車を与えた

かの戦象にはたえなる連鈴を飾る

パーリ王よ!その娘は今は我が娘

罷り候我は故王の友波羅門の詩人


貴殿はヴェーリル49代にわたる

歴代のヴェーリル族で最も優る王

膝下に慈悲もちてお与えくださり

高き巨壁の銅の聖都を築かれ治む

北方の犠牲獣の胎より現れし伝説

ああ戦闘においては常に勝利の王

ああ幾重もの鈴に飾らる戦象の王

ああ華の栄誉を戴冠する虎殺の王


人々と詩人への責務を誰もが知る

我はそれを示し貴殿は受け入れん

そびえる金山の並びなき膂力王よ

敵が震撼する大海原の蒼穹の槍王

ああ国土の法は不滅と知らしむ王


客人となったカピラールが、王の前で謡う詩だから多少古語的に訳してみた。


■TOKYO
湾岸SummerApo-Macro-Elmarit-TL 60/f2.8 ASPH.Leica TL
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by kugayama2005 | 2022-07-29 17:00 | 2022日記 | Trackback | Comments(0)

君の名前の意味を聞いたら “山のきつね” まき毛はいかんせん狐色 瞳は草の緑をうつす好奇心。


by kugayama2005