2023日記【224】境界と自由735

◼️慶応2年(1866年)江戸ならびに東海道川崎・品川宿騒擾7

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承前:

品川宿騒擾(1886528日)に続き、翌29日には芝、新橋で騒動が起こり、市中御廻り(書院番などの武士による江戸市中巡邏)が命ぜられて取り締まりにあたったが、打毀しなどは発生せず、見物人を捕えることになってしまった。30日は三田あたりで少々騒ぎがあったが、その後は鎮まった。6月3日には日本橋堀留町丁子屋呉服店、神田竪町紀伊國屋鋳物店、神田龍閑町伊丹屋(酒屋?)が打毀しに遭い、騒動になった。「この度江戸で、打毀しを行ったのは(少人数グループの15歳未満の)前髪(少年)で、あるいは小児のような者まで混じっていた」<金澤丹後日記>(金澤丹後は幕府御用の上菓子店主。総本店は日本橋本石町。実は菓子製造に使う白砂糖は戦略商品であり、1886528日の品川宿騒擾で「砂糖屋1軒」が打毀しに遭っている。砂糖で儲けて、高利貸しで儲ける、という噂もある)

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<嘉永明治年間録>では「なんとも珍しいことに(打毀しは多人数によるものではなく)子どもが多く集まり来て、その頭目らしい156歳の男子は屋根の上を飛ぶがごとく縦横自在に駆けまわり、打毀しの指示を出し、また次の標的に向かって行く。皆傍観するのみで制止する者はいない。このころ※江戸尹の門外に楽書が張り出され『御政事売切申候』と」

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「江戸尹(えどいん)」は江戸(弾正台)長官の意味で、町奉行のことらしい。楽書が張り出された場所は、南町奉行所であれば数寄屋橋門外、北町奉行所であれば呉服橋門外ということになる。『御政事売切申候』は、商品の売り切れの告知を洒落たもので「政治売り切れました」

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↓「金澤丹後日記」の筆者が経営する菓子店の案内(「江戸独(ひとり)買物案内」) 「掾(じょう)」という町人に対する敬称が付けられている。

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by kugayama2005 | 2023-08-12 17:00 | 2023日記 | Trackback | Comments(0)

君の名前の意味を聞いたら “山のきつね” まき毛はいかんせん狐色 瞳は草の緑をうつす好奇心。


by kugayama2005