2023年 09月 04日
2023日記【247】境界と自由758
大聖寺藩の一揆衆の傾向は以下の通りで、ここから逸脱する行為は「人びと」から批判されている。(幕藩体制側としても、農民から重罪人を出すことは極めて由々しき事態だ。経済の根幹である米作に直接影響を与えるし、善政を行なっていれば農民は平和であるという儒教的建前もある)
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1 殺人、原住物件に放火をしない(「殺すぞ」などと言葉で脅したり、庭などで火を炊くのは良い。威圧はするが暴行、傷害も避ける)
2 武器を使わない(農具など生活器具を携行し使うのは良い)
3 強盗、窃盗をしない(米や財物を撒き散らすのは良い)
4 あくまで不合理な課税や制度に対して個々が同時に抗議したのであって、首謀者がいて計画的に蜂起したわけではない(事後に首謀者として処刑された者がいたとしてもそれは「一義民」だ)
5 首謀者を確定されないため、誰が一揆への参加を募ったかわからないようにする。
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以上のような傾向は、大聖寺藩の一揆に顕著で、一向一揆のころの知恵が伝承されているのだろうか。
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季節は移る「椋鳥の一揆」#iPon