2024日記【033】境界と自由914

承前:

せっかくだから能舞台のシテとワキの関係を、わかりやすく見てみよう。

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写真(無断拝借)は佐渡の薪能(天領佐渡両津薪能)で「三輪」が演じられているところ。シテ(主役)は「里女」(前半)実は「三輪明神」(後半)。ワキ(脇役)は大和三輪に庵を結ぶ僧(右端)。三輪明神が姿を現す場面。

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僧(右端)は立っているが、この後、三輪明神の神楽舞が始まるころには座る。座る場所はワキ座という。僧には「里女だった者が実は三輪明神」であったことがわかり、その姿も見える。僧は、この舞台に参加しているというより、脇から見ているだけだ。そしてつまり、観客は舞台の三輪明神が見えているが、それは僧の見た夢幻を通じて二次的に見ているにすぎない。




by kugayama2005 | 2024-02-02 17:00 | 2024日記 | Trackback | Comments(0)

君の名前の意味を聞いたら “山のきつね” まき毛はいかんせん狐色 瞳は草の緑をうつす好奇心。


by kugayama2005