2024年 02月 06日
2024日記【037】境界と自由918
元禄の日本を旅し、克明に記録を残したのがケンペルだ。
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北ドイツ出身のケンペル(1651〜1716)が、ペルシア、インド、インドネシア、タイを経て、長崎出島に到着したのが1690(元禄3)年。その前後の芭蕉、西鶴の動向。
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元禄2年3月 松尾芭蕉が江戸深川から奥の細道の旅に(同年8月、大垣で旅を終える)
元禄3年8月 オランダ人医師ケンペルが来日
元禄4年3月29日 ケンペル江戸城で徳川綱吉に謁見
元禄5年1月 井原西鶴「世間胸算用」
元禄5年4月21日 ケンペル江戸城で徳川綱吉に再度謁見
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ケンペルはドイツ人だが、オランダ船の船医として出島のオランダ商館に来た。ケンペルは語学の天才のようで、オランダ語も正確だったのだろう。日本の通辞もオランダ人と信じていた。ケンペルの来日から133年後に日本に来たシーボルトもドイツ人で、オランダ人を装っていたが、日本の通辞に「やつのオランダ語はおかしい」と疑問を持たれている。