2025年 01月 17日
2025日記【017】境界と自由1264
承前:
さてそれでは、完成した「猿蓑」はいくらで売られたか。京都の井筒屋庄兵衛が版元で、銀二匁五分(2.5匁)=166.667文=「蕎麦8文=500円レート」で換算すれば「10,416.7円」。(ちなみに「蕎麦16文説」で計算すると、当然この半額になる)
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俳句の入集が決まった者は、一句2,000円程度の「入集料」を払い、自分の句が芭蕉先生の句とともに掲載されている本だから当然本も買うわけで、10,000円でも高くはない。
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特に、芭蕉の故郷伊賀上野の無名の作者からも多く入集しているという。この頃、芭蕉先生にはまだ「おくのほそ道」の構想さえなかったとすると、旅と旅後の「猿蓑」の編集が芭蕉に与えた変化の大きさが偲ばれる。
↓ 「猿蓑」/山梨県立大学のウェブサイトより無断拝借/冬◼️ 初しぐれ猿も小蓑をほしげ也 芭蕉