2025日記【267】境界と自由1520

承前:

宣長は20歳になったころ「源氏物語覚書」というメモをつくっており、源氏物語を読みながら難解な部分を抜書きしている。この時期は、約2年伊勢の紙商今井田家の養子になっているのだが、結果、離縁で実家に帰っている。その後、32歳で「紫文要領」を書いているが、京都から引き上げた28歳の時に「源氏物語湖月抄」の写本を購入している。母や叔父に「金を使うな」と釘をさされているのに、1両3分200文という値段。「源氏物語湖月抄」というのは北村季吟の著で、松尾芭蕉は京都で季吟の教えを受けたこともある。芭蕉に親友になる山口素堂も季吟のもとにいたが、芭蕉と素堂が直接会ったのは江戸においてであり、さらに北村季吟自身が晩年、江戸幕府に招かれ幕府歌学方として仕官している。

↓ 北村季吟「源氏物語湖月抄」 季吟以前の解釈も付されている画期的な書。

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by kugayama2005 | 2025-09-24 17:00 | 2025日記 | Trackback | Comments(0)

君の名前の意味を聞いたら “山のきつね” まき毛はいかんせん狐色 瞳は草の緑をうつす好奇心。


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