2006年 09月 24日
メリンダ・キンナマン(マイ ライフ アズ ア ドッグのサガ)《夜ごとの美少女(1)》
主人公のイングマールは、お母さんが病気の自宅を追い出されて、グンネル叔父さんの家に住まう。そこのサッカーチームにいたのがサガ(メリンダ・キンナマン)である。サガはサッカーチームに入るため男の子に化けているが、実は女の子。サッカーも上手だが、ボクシングも強い。
サガは、サッカーの試合(スウェーデン対西ドイツ)をボクの家のラジオで聞こうよ、とイングマールを誘う。
実は胸が出てきてしまったので、女の子だとばれてサッカーチームから追放されるのでは、とサガは悩んでいるのだった。
イングマールは胸をしばって目立たないようにする方法を提案する。
これで良いのか不安げなサガ。
しかしすぐ元気にボクシングの練習を始めるサガ。映画の中で、少年少女たちがボクシングごっこに熱中するのだけれど、「ヨハンソン対パターソン!」などと言ってやっている。これなんかボクらに当てはめると「若の花対栃錦」とか「大鵬対柏戸」などと言って相撲をとっていたのと同じだね。なお映画中、イングマールがボクシングをする時、「イングマール・ヨハンソン!」と呼ばれるとみんなどっと笑うのは、ヨハンソンと同じイングマールという名前なのに弱そうだからであろう。
サガはだんだんイングマールのことを好きになってくる。音楽の授業中、他の女の子からイングマールが手紙をもらうのを見て呆然としてしまう。・・・スウェーデンでもブロックフレーテなんだね。
イングマールを誘った女の子の部屋にずかずか侵入し、大げんかとなる。
男の子に化けるのを諦めたサガ。映画の最後にあっさり女の子となって登場する。この時も、試合をラジオで聞こう、とイングマールを誘う。試合とは、ヨハンソン対パターソン、唯一スウェーデン人が世界ヘビー級王座を奪取したタイトルマッチ(1959年6月26日)。この日、スウェーデン人すべてがラジオにしがみついていたのである。
ヨハンソン勝利(3回KO勝ち)に沸くラジオ放送が続く中、サガとイングマールは寄り添ってソファーで眠っている。きっと二人にとって忘れがたい時間となったのだろう。机の上にあるのは空のコカコーラの瓶と、一口かじったリンゴである。・・・状況からして、この二人は、ラジオでボクシングの試合の結果を聞く前に寝入ってしまったことになるのだが・・・。
おまけ。イングマールの実家の方でのガールフレンド=蛙ちゃん(ヨハンナ・ウデーン)。おませでカワイイ。なお、題名の割には愛犬シッカンの印象が薄いのがちょっと気がかりではある。
いつかこのBlogでも書いたことのある沢木耕太郎さんの映画評「世界は使われなかった人生であふれている」 その本を読んだ時から、ぜひ見たいと思っていた映画「マイライフ・アズ・ア・ドッグ」 やっと見た。すごくよかった。12歳の主人公、イングマル少年のお母さんは重い病気だし、お兄ちゃんはいじわる。だけど、犬のシッカンがいれば幸せという男の子。 お母さんの病気にさわるために、叔父さんのもとに預けられるイングマルの夏から冬へ、また夏へと季節が移ろっていく間の日常が、スウェーデンの自然を舞台に、淡々と切々と描...... more
それにしても《夜ごとの美少女》、ボクから奪っちゃうわけー・・・。
ボクはメリンダ・キンナマンの美少女ぶりを見た。したがって、みんなすれ違っているわけだ。だから、それはそれでみんなすれ違いで良いんじゃないかな?