HEINO KASKI 「Night by the Sea」=館野 泉 ともかく秋だ好きなCD聴きましょう(23)

突然、先週あたりからイエスとユダのことが気になりだして、どうしても読んでおこうとおもった「ユダの福音書」を読んだら、なんだか頭も体もすっきり澄み切った。ここに現れているイエスは宗教者というよりは、当時の宗教的教義にはおおいに疑問を投げかける俊英な教師で、イエスはユダに他の間抜けな弟子と離れろと命じる依怙贔屓の教師でもある。

・・・で、「ユダの福音書」なのだけど、欠落部分の多いなかで最後の部分が完璧に残っていたのは幸運としかいいようがない。イエスが祈りをささげている間、法律学者たちはイエスを捕らえようと見はっている。なぜならイエスは予言者として大衆の人気が高く、当局にとって危険人物になっていたからだ。

法律学者たちがユダに近づき言う。“お前はイエスの弟子ではないか? (あそこで祈っているのはイエスか?)” ユダは、そうだ、と答え(銀貨をもらい)イエスを引き渡す。・・・ここで福音書は終わっている。イエスの処刑に至る描写も、処刑も、ましてや復活もない。

こういう夜にはシェーンベルク「浄夜」(浄められし夜)を聴きたいなあ、と思ったけど見当たらないので、ヘイノ・カスキ「夜の浜辺にて」にしよう。これもまた素晴らしいです。

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by kugayama2005 | 2007-10-15 01:37 | ♪音楽の楽しみ(欧州スラブ) | Trackback | Comments(0)

君の名前の意味を聞いたら “山のきつね” まき毛はいかんせん狐色 瞳は草の緑をうつす好奇心。


by kugayama2005