2007年 10月 15日
HEINO KASKI 「Night by the Sea」=館野 泉 ともかく秋だ好きなCD聴きましょう(23)
・・・で、「ユダの福音書」なのだけど、欠落部分の多いなかで最後の部分が完璧に残っていたのは幸運としかいいようがない。イエスが祈りをささげている間、法律学者たちはイエスを捕らえようと見はっている。なぜならイエスは予言者として大衆の人気が高く、当局にとって危険人物になっていたからだ。
法律学者たちがユダに近づき言う。“お前はイエスの弟子ではないか? (あそこで祈っているのはイエスか?)” ユダは、そうだ、と答え(銀貨をもらい)イエスを引き渡す。・・・ここで福音書は終わっている。イエスの処刑に至る描写も、処刑も、ましてや復活もない。
こういう夜にはシェーンベルク「浄夜」(浄められし夜)を聴きたいなあ、と思ったけど見当たらないので、ヘイノ・カスキ「夜の浜辺にて」にしよう。これもまた素晴らしいです。