2007年 10月 24日
唐澤まゆこ 「クロリスへ(アーン)」他<CD「アントワネット」>(秋だからクラシック聴こうか02)
アベノセイメイは私の憧れの人です。
あたしは、月そのものはクリイム色なのに、照らす光は青白いと云うイメエジがあるので、歌曲ならフォーレ、ピアノ曲ならドゥビュッシーのものが一番末端神経にキマス。
月の光(月灯りと訳すのがあたしは好き)は、フォーレもドゥビュッシーも、ヴェルレーヌの同じ詩に曲をつけています。そのヴェルレーヌは、Watteauと云う画家の絵にヒントを得て、この詩を書いた事、皆さんご存知ですか?舞踏会に興ずる人々を、月灯りに照らされて、醒めた目で見ると云う主観。フォーレの曲は、ピアノが舞踏会の音楽、歌が主観と云うように分かれていて、とても巧みだと思います。
ついでに、
月の光を暖かいと感じるか、冷たいと感じるかは人夫々ですが、ヴェルレーヌ然り、中原中也や稲垣足穂、京極夏彦さんなど、月に怪しの気配を感ずる方も多いようですね。
あたしの持っているヴァトーの画集には、青白い光は出て来ませんが、どこか白けたように人々を描画する彼の視線そのものが、月から降って来る光に見えます。
そこまで考えると、人間牧場と云う夢物語(ホントだったりして)に迄想像が飛んでしまうのですが・・・・・・。
でも、今夏出産した友人が、満月の夜に揃って産気づいた、と言っていたので、きっと月の力は何かしら、あるのでしょうね。
金魚には、あんまり関係ありませんが(苦笑)
月のひかりは冬冷たく、春暖かいのではないでしょうか。それから出るタイミングで、立ち待ちの月、居待ちの月、寝待ちの月とか日本人の感性みたいな言葉もありますように、月の出というのも面白いですね。
それから月に狂気をかんじるのもなぜなのか不思議ですけど、たしかに夜中、月をじっと見ていると日常からかけはなれてしまうような気がします。・・・金魚なら水草にタマゴを産みつけたくなるんじゃないかな。
夫々の月を、全く別物と捉えているのでしょうか。
あたしは上洛の初日、夕焼けに白粉をはたいたような、白い月を写真に収めました。月の出に相当する、風雅な言葉はご存知ありませんでしょうか?旅のアルバムに、何とキャプションをつけましょう。
確かに金魚、月が満ちて来ると卵ご飯か月見うどんがたべたくなります。
・・・・・・・・・・・・・やっぱり肉食ですね(笑)
ちなみに、暖かい月を見るなら、Moz.のセレナード10番、K.361(370a)グランパルティータの第三楽章が良いです。あたしはアーノンクールのを持っていますが、少しテンポが速いので、お持ちでないなら他のマエストロの方が、日本の月には合う気がします。