3周年・女性ヴォーカル特集(2) チェチーリア・バルトリ

関係ないようだけども、不語怪力乱神(怪力乱神を語らず)という言葉を思い出した。孔子は怪しい力や、おどろおどろしい神のことは相手にしなかったというのだ。で、ちょっと別の話になるけど孔子を含めた中国の黄河文明の流れとは別に、時代も遡って、じつは長江文明というものがあった、ということがごく最近、大いに論じられている。1986年、四川省で一農民が三星堆遺跡をみつけたことにより、それら先史文明は驚愕すべき姿をあらわした、それこそ、孔子がしりぞけた怪力乱神の世界だった。

キリスト教で平準化されてしまったように見えるヨーロッパも、一皮剥けば、怪力乱神の世界だと言いたい。ギリシア・ローマの神話はもとより、ゲルマンやケルト、そして北欧の神々も、怪力乱神そのものではないか。実は、チェチーリア・バルトリを聴いていていると、鳥肌がたつような感じがいつもするのだ。彼女をつきあげているのは、まさにローマの怪力乱神なのである。このDVDの素晴しさは、だれか他のヒトが語ってくれるとして、やっぱりイタリアのローマのヒトでないと持ちえない鬼神の技なのだ、鬼なのである。

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それとは別に、モーツァルトの「鳥よ、年ごとに」で思い出した、モー君は、自然の事象に関心をもたないという異常児だったようだが、鳥は好きで、ムクドリを飼っていた。ムクドリが死んだとき、モー君はお墓をつくって墓碑銘を書いた。その墓碑銘を、覚えていたのだけど忘れた!、調べている。モー君にしては悪ふざけなしのとっても良い墓碑銘・・・「まだ若かったムクちゃん、死んだ、君はいま、痛恨の死のなかに」、みたな詞だった、と思うけど思い出せない。ドイツ語で思い出したい、無理か。

チェチーリア・バルトリ/ライヴ・イン・イタリー
【曲目】
1) カッチーニ: 翼をもつ愛の神
2) カッチーニ: アマリッリ
3) カッチーニ: 泉へ、草原へ
4) ヘンデル: 刺は捨ておき (《時と悟りの勝利》より)
5) ヴィヴァルディ: 二つの風にかき乱され (《グリゼルダ》より)
6) モーツァルト: 鳥よ、年ごとに
7) モーツァルト: 喜びの気分を (《フィガロの結婚》より)
8) シューベルト: 私はあのかんばせから知った
9) シューベルト: 愛しい人よ、思い出して下さい
10) シューベルト: 羊飼いの娘
11) ヴィアルド: ハバネラ
12) ヴィアルド: アイ・リュリ
13) ベルリオーズ: ザイーデ
14) ベルリーニ: ゆかしい月よ
15) ベルリーニ: マリンコニア、やさしいニンフ
16) ベルリーニ: 満足なさい
17) ドニゼッティ: 糸巻き
18) ドニゼッティ: 愛と死
19) ドニゼッティ: 家を建てたい
20) ロッシーニ: 黙って嘆こう
21) ロッシーニ: チロルのみなしご
22) ロッシーニ: ボレロ
23) ロッシーニ: 王座へお戻り下さい (《ゼルミーラ》より)
24) モーツァルト: 恋とはどんなものかしら (《フィガロの結婚》より)
25) ロッシーニ: スペインのカンツォネッタ
26) ジョルダーニ: カロ・ミオ・ベン
27) モンサルヴァージェ: 黒人の歌
28) ビゼー: セギディーリャ (《カルメン》より)
【演奏】
チェチーリア・バルトリ(メッゾ・ソプラノ)
ジャン=イヴ・ディボーデ(ピアノ)
ソナトーリ・デ・ラ・ジョイオーサ・マルカ
【収録】
1998年6月 イタリア,ヴィチェンツァ,テアトロ・オリンピコ(ライヴ)
【仕様】
114分/片面2層/カラー
by kugayama2005 | 2008-07-07 21:24 | ♪音楽の楽しみ(欧州スラブ) | Trackback | Comments(0)

君の名前の意味を聞いたら “山のきつね” まき毛はいかんせん狐色 瞳は草の緑をうつす好奇心。


by kugayama2005