2008年 07月 13日
3周年・映画を見よう(2)「山猫」ルキノ・ヴィスコンティ
ここでちょっと問題がおきた。実はボクが見たい映画のほとんどはLDで持っているのだけど。LDの再生装置はばかにでかくて場所をとるので、最近は外してしまってある。ということを思い出したのだ。だから、DVDで持っているものでだけ取りあえず見ることにしよう。ヴィスコンティでも「ヴェニスに死す」を見たいなあ、と思ったけどDVDのある「山猫」にした。
ヴィスコンティは、時間があるときでないとなかなか見られないので難物だけど、「山猫」はこの完全復刻版で186分だ。ボクは一つだけいいたいのだけど「山猫」というタイトルでは、何のことかわからないので、「山猫〜貴族の紋章」とか説明があったほうが親切なのではないか。これは山にいる猫の話ではなく、山猫(想像上のヒョウのような動物)の紋章をもった貴族の話なのだから。
貴族であり続けるには変わらなくてはならぬ、とは、統一イタリアにむけて動乱が続く中、このシチリアの古い貴族のとった結論である。統一ドイツにむけて大きな渦のなかで、変化することを拒絶したルートヴィヒ2世との対比が、実にすばらしいと思うが、自身名門貴族でありながら若年は共産党運動に共同したヴィスコンティの、一筋縄ではない映画。若く新しい血を象徴するCCが魅力だけど、ルートヴィヒのロミー・シュナイダー同様、ヴィスコンティは美女を男っぽく撮るのでしゃくにさわる。
ベニスに死すはイタリア文化会館で・・
TVで放映された夏の嵐もよかった。ブルックナーの音楽がぴったりの映画でした。
心に残った映画は「天上桟敷の人々」、ジェラール・フイリップの「パルムの僧院」、サタジット・レイ大地の歌三部作、ニキータ・ミハルコフ、エイゼンシュタイン、ヴィクトル・エリセ、トリフォー、タルコフスキー。フェリーニの「道」とフランス映画の「赤い風船」が子供のころ見た映画の原点かな?父に黒沢の映画も見に連れて行かれた。
ここ数年のベストは「イル・ポスティーノ」
そういえばパゾリーニ監督なんていう人もいましたね。ちょっとおぞましたかった。イタリアでは他にゼッフェレッリとか・・・ 「ニューシネマパラダイス」もなんと音楽に魅かれて最近見た映画です。
昔ベニスに行った時、オリーブグリーンの洋服を着たイタリアの貴族みたいな人がいました。ヴィスコンティを想像しましたね。
ボクはやっぱり映画事始はフェリーニなので、フェリーニが好きです。ぶりぶり言わしてたころの作品もともかく、晩年のしょぼい映画も好きです、泣けます。ジンジャーとフレッド、とか、そして船は出て行く、とか、えーと、最後の映画、井戸が好きなちょっと頭が変わったひとの話とか。でも、ニーノ・ロータなきフェリーニって・・・。なんかひとつだけ言うとすると、外国映画の場合は何かな~、ゆっくり考えてみます。