2008年 08月 06日
柴田 淳「カラフル」(真夏に聴く女性ヴォーカル001)
そして、お気楽に自転車旅行を楽しんできたわけだけど、ちょっといつもは考えない世界の政治経済事情なども、ぶらぶらしているうちに考えたものだから、書いてみます。
1930年代、世界恐慌時の銀行ギャングを描いた「俺たちに明日はない(Bonnie and Clyde)」<1967年:クライド(ウォーレン・ビーティ)ボニー(フェイ・ダナウェイ)>をという映画を見たことあるヒトも多いと思う。でも今日の話は、ボニーとクライドじゃなくて、フレディーとファニーなのである。
日本のマスコミっていうのは、トンチンカンなのだろうか。フレディーとファニーの報道をほとんどしていない。それとも、もう分かっていることなので、いちいち騒がないだけなのだろうか。それとも深刻すぎて震えているのだろうか。
フレディーというのは米連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)で、ファニーは米連邦住宅抵当公庫(ファニーメイ)のことである。この二つの政府系住宅金融会社が破綻に瀕している。この2社が保有、保障している債券がなんと総額5兆ドル(530兆円)で、海外での国別保有額は多い順に、中国3760億ドル(40兆円弱)、日本が2290億ドル(24兆円強)と言われている。
日本の保有分の内訳は、わかっているもので多い順に、
農林中金: 5兆5000億円
三菱UFJフィナンシャル・グループ:3兆3000億円
みずほフィナンシャルグループ: 1兆2000億円
三井住友フィナンシャルグループ: 2198億円
と言われている。農林中金の自己資本は4.5兆円弱、三菱UFJ8兆円強として、なんと農林中金は自己資本丸々以上、三菱UFJも自己資本の4割が、炎上する可能性がある。皮肉なことに、バブル崩壊を生きぬき、資金に余裕のある機関が率先してフレディとファニーを抱き込んでしまったのだ。
そして、上位4社を合計しても24兆円にはぜんぜん届かないのが不気味だ。民間が細かく持っているとしても、国の機関が相当持っているのではないかとささやかれている。隠れている10兆円の火薬庫だ。
フレディとファニーは公社なので、破綻しても米国政府が面倒見てくれるだろう、などというのは甘すぎる。公社という名でも、一般の株式会社でしかなく、米国ができるのはせいぜい対症的な資金繰りの援助だけで、すでに、too big to fail(大き過ぎてつぶせない)の時期はもう過ぎて、「すでに救えない」とさえ言われている。
♪♪
フレディとファニーの炎上は、ボヤ程度なのか、現在の経済体制を倒壊させるほどの大爆発なのか?、そういうことは、もう自分で考えるしかないのです。ボクの言いたいことは、アナタの生活、家庭経済の収支のありかた、遊び感覚でしている投資などをしっかり見直して、どうか資金を撤退して一番安全な場所に移動してください、ということです。もっと資産を持っているヒトは、最低でも銀行口座を決済性預金に今すぐ変えてください。
1998 年「ロング・ターム・キャピタル・マネジメント」(Long Term Capital Management)が破綻した時、当時の連邦準備制度理事会・グリーンスパン議長の超法規的措置で、数千億ドルの資金援助が行なわれ、世界経済は破滅から救われた、といわれています。今回は千億ドルというレベルではなく、2兆ドルくらいの穴はすぐあくのです。そして2兆ドルの穴をふさぐ能力は、残念ながらどこにもないのです。
2010年までのあと2年弱の間に、起こらないことを願いつつも、とんでもないことが起こる可能性は高い、と思いながら・・・チャリ坊と話し合ってきました。
わずかな預金でも安全なところにおいておきたいですね。
銀行に預けていてもいいことないですね。どうしたらよいのでしょう?
具体的な金額で説明されると怖いです。
ペイオフとかできたとき、銀行がつぶれていくのかななんてよぎっていましたが、何とか立て直っていたのですね。
日本だけうまく切り抜けるのは難しいですね。ただし円高にははどめがかかりました。