2008年 08月 19日
朝比奈隆+新日/指輪全曲(廃れゆく夏にはクラシックを 002)
まあ、それはともかく、「指輪」をいってみよう。その前に、第一夜の概要を書いてみよう。(この「楽劇」は通しで15時間かかるのでバイロイトでは4日に分けて演奏)。
世界 おもな住人(固有名詞)
○天上 神々(ヴォータン)
○地上 人類(ジークムントとジークリンデ=双子の兄妹=父はヴォータン)
○地下 ニーベルング族(アルベリッヒ)
序夜「ラインの黄金」
<魔力をもった「ラインの黄金」の争奪、神々の欲望と狡知が、世界の終焉の契機
となる>
(1)地下のこびと、アルベリッヒがラインの黄金を盗む
(2)そのころ、天上の神ヴォータンは、巨人族に対し築城を依頼する
(3)ヴォータンは「城をつくれば美の女神フライヤを与える」と約束する(実は約
束を守る気はさらさらない)
(4)巨人兄弟は城を完成させ報酬を要求
(5)ヴォータンは報酬をどうするか、そもそも仕掛人の火の神に考えさせる。
(6)火の神ローゲは、アルベリッヒの盗んだラインの黄金を横取りしようと進言す
る(その間、納得いかない巨人族は美の女神をさらっていく)
(7)ヴォータンは地下世界に出向き、黄金を盗んだアルベリッヒをだまし討ちにし
て黄金、指輪、兜を奪う
(8)アルベリッヒは怒りのうちに指輪に呪いをかける
(9)巨人族が報酬として黄金、指輪、兜を手に入れると、呪いのため兄弟は殺しあ
い、残った兄は宝物を持って去る
(10)神々は天上の城へ向かい、地上からは黄金を奪われたラインの乙女たちの嘆
きが聴こえる