2019年 03月 15日 ( 1 )

◾️わざうた(童謡)の辛辣さ


わざうた(童謡)は、時代遅れになった老巫女の舌鋒、という妄想は続く。


老巫女は、わざうた(童謡)を密かにつくり、巫女アカデミー(山籠り)の入試に失敗した落ちこぼれ少女たちに、習わせた。当然、歌であるからメロディもあるし、所作もあるだろう。


こういう、わざうた(童謡)の例もある、


・をばやしに

・われをひきいれて

・せしひとの

・おもてもしらず

・いへもしらずも


林の中に

私を誘い込んで

犯した人の

顔も知らない

家も知らない

(「日本書紀 全現代語訳」宇治谷孟による)


老巫女はこの事件について、被害者の女性から事情を聴いたのだろう。加害者は、地位のある男だ。


そして老巫女はさっそく、わざうた(童謡)に仕立て、その男の家の周りに流行らせた。


・面も知らず、家も知らないけどね


最後の、知らず「も」が効いている。「知らないけどね、実は知ってるよ」


その加害者たる男は、家の周りでこの歌を歌われ、その歌が流行って行くわけなので、気が気でないわけだ。


このわざうたには、後に、「蘇我入鹿謀殺(乙巳の変)の前兆だった」、という解釈が登場している。


この歌が流行った時期は、虫信仰猖獗のころに近い。社会が蠢動している。


また、日本書紀によると、その頃、「巫女たちが、大臣が橋を渡る時をうかがい、口ぐちに競って神がかったお告げのことばを述べた。あまりに巫女の数が多かったので、大臣は聞き分けられなかった。老人たちは、時勢の変わる前兆だ、と言った」そうだ。


老巫女が、巫女デモンストレーションをしかけたのだろう。大伴氏や物部氏など、この地では天皇より古い王が弱体化された。渡来系政治亡命者が貴族になっていくが、蘇我氏も淘汰され、天皇は法治国家を目指している。


そんな時代だからこそ、「呪の力を見せつけよう」


※この時期の日本書紀は、わざうた=「謡歌」と表記している。


【写真】早春のアオサギ劇場

 EOS 5DS R/EF400mm F5.6L USM


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by kugayama2005 | 2019-03-15 00:51 | 2019日記 | Trackback | Comments(0)

君の名前の意味を聞いたら “山のきつね” まき毛はいかんせん狐色 瞳は草の緑をうつす好奇心。


by kugayama2005