2019年 04月 28日 ( 1 )

◾️火山から低山

アマテラススサノオ


父や姉の怒りを買い、追放されたスサノオが(父親の老境を見越して)高天原に回帰し、


姉アマテラスと一時的に和解

誓約によって子どもを交換

姉を威圧して岩屋に引きこもらせ

再び追放される


というプロセスは、天の岩戸事件がドラマチックに推移するために、本質がぼかされている。アマテラス側の伝承だから。


実態は、スサノオが根の国でつくった子らを、老境の父のイザナギと姉アマテラスが、制度的に認知したということだろう。そうしなければ、相続人がいなくなってしまう。(母を同じくする兄妹・姉弟婚は、古代でも強い禁忌であって、「日本書紀」でもアマテラスとスサノオの誓約は、「川をへだてて」行われた、とわざわざ書いている)


アマテラスの養子(弟スサノオの実子)で、アマテラスを継いだ者を「正哉吾勝勝速日天忍穗耳尊」(まさかあかつ かちはやひ あめの おしほみみの みこと)と言う。


名前の根幹は、「オシホミミ」だろう。仮に、「威力あるお体」と訳すと、それでは、


◾️まさかあかつ かちはやひ


という異様の感のする尊称は、何か?

「まさに勝った、われは勝った、昇日のごとく勝った」ということになる。


勝ったのはスサノオだろう。姉に自分の子を押しつけて、後継者にしたのだから。


スサノオは再び追放されたのではなく、引き上げていった。事業家として成功していた彼は、忙しかったのだ。そして、これからの時代は、聖山を降りて市井に暮らすしかないという事実を示したのだろう。


さて、「まさに勝った、われは勝った、昇日のごとく勝った、威力あるお体のミコト」は、威勢のいいのは名前だけで、実権は「妻の父」(タカミムスビ)に移っている。


このタカミムスビが、孫のニニギを天孫降臨させることにし、アマテラスも同意の印として三種の神器を渡す。言ってみれば、神話のハイライトでもあるけれど、ここをもって天孫神話は終焉し、出雲神話に引き継がれる。


【写真】春の花ばな/OLYMPUS PEN-F/LEITZ CANADA SUMMICRON-R 90mm F2


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by kugayama2005 | 2019-04-28 00:51 | 2019日記 | Trackback | Comments(0)

君の名前の意味を聞いたら “山のきつね” まき毛はいかんせん狐色 瞳は草の緑をうつす好奇心。


by kugayama2005